美人OLの性欲処理 痴女三昧

2011年公開

◆スタッフ◆

製作:フィルムハウス/提供:Xces Film/監督・脚本:工藤雅典/脚本:橘満八 2000年『ハイヒールの女 赤い欲情』より/撮影:井上明夫/照明:奥村誠/編集:金子尚樹/録音:シネキャビン/助監督:竹洞哲也/音楽:たつのすけ/スチール:本田あきら/ヘアメイク:鷲野早苗/現像:東映ラボテック

◆キャスト◆

洋子:五十嵐ゆうか/瑞江:小川真実/友美:里見瑶子/真瀬:なかみつせいじ/五十嵐:森士林/大森:野上正義

◆解説◆

 「あなたは、靴を愛してしまったことはありますか・・・?」

 「なにをふざけた事を言ってるんだ!そんな、モノなんか愛せるか!」と、こんな質問に対して激怒しているあなたまあまあ、そこまでむきにならなくても・・・。十人十色というように、色々な性癖があるのです。

 この様に異性の体の一部、あるいは体に付属するモノに性的欲求を感じることを〝〜フェチ〟すなわち〝フェティシズム〟といいますが、例えば足フェチ、巨乳フェチ、アナルフェチ、まだまだ序の口!足の裏、爪、臭い、パンストフェチetc・・・。革、ゴム、絹フェチetc・・・。と、他にも想像を絶する様々な〝フェチ人間〟がいるのです。

 今回は、靴フェチ男に愛されてしまった女達の物語。

 主演には足フェチにはたまらない美脚の持ち主五十嵐ゆうか。足首の締まりの良さイコール、アソコの締まりは最高だとか・・・。

 監督には充実した絡みで好評を得ている工藤雅典。乞御期待!!

◆ストーリー◆

 24才のOL・洋子は、取引先の中年男・大森と不倫関係にあった。今朝もそそくさと帰り支度をする大森に、洋子は不機嫌を隠せない。大森がシャワーを浴びている隙を見て、彼のワイシャツに香水を一滴たらす。

 その朝、不機嫌の種はもう一つあった。母親がまた強引に見合いの段取りをしたのだ。留守電には、いつもの母親の哀れっぽい声が入っていた。

 見合いに行こうと街を歩いていて、洋子はハイヒールのかかとを折ってしまう。近くの靴屋に赴き、修理を頼む。は丁寧な物腰の身なりのよい男で、店もこぢんまりとはしているが、趣味の良い店だった。

 洋子は主人に勧められるまま、靴を試してみる。修理を終えると主人も色々と靴を勧め、二人の間に会話が弾む。しかし洋子は、男の視線が自分の脚に注がれていることには気づかなかった。

 不機嫌が少し収まったせいか、食事の後、散歩した公園では、見合いの相手とは和やかに話すことが出来た。一つには、男の方から「自分はまだ結婚する気はない」と告げられてしまったこともある。お互いに「お見合いばばあ」の犠牲ですよ、男は笑った。

 数日後洋子は帰宅すると、大森がいる。いつものように洋子を抱く大森。酔っている大森は妙に洋子に絡む。「知ってるよ、結婚するんだろ?なんだか・・・花嫁の父の気分だ」洋子は決心する。「鍵を置いて出ていって。二度とこないで下さい。」

 深夜バーで酔う洋子。彼女はそこで靴屋の主人と再会する。彼の名は真瀬といった。

 静か真瀬の隠された情熱は、自分の店と、そこに訪れる女の脚にあった。靴屋に来る女たちは、自分の選んだ靴が似合うかどうかに熱心で、真瀬の目の前でためらいなく脚を開く。真瀬は日々その脚を眺めることにこの上ない幸せを感じていた。真瀬はこれは、と言う脚の持ち主には、オーダーメイドの靴を勧めていた。

 真瀬は自分の住居兼工房へ洋子を案内し、そこで、彼女の脚の型どりが行われる。洋子は何故か心を開いていく。真瀬の指が洋子には愛撫そのもに感じられた。

 洋子は毎晩のように真瀬の店を訪れるようになった。二人は様々な愛の形を試し燃えていく。

 真瀬の元に一本の電話がかかってくる。表情を堅くした真瀬は店を出た。向かった先は大きな屋敷だった。部屋に入ると、一人の女が下着姿で出迎える。「もう、靴は充分じゃないんですか?瑞江さん」しなだれかかる瑞江を仕方なしに抱く真瀬。行為が終わると、真瀬はもう呼ばないように瑞江に言う。真瀬が去ると、瑞江はクロゼットを乱暴に開く。そこには真瀬の作った靴がずらりと並ぶ。彼女はそれを次々と放り投げて涙を流していた。

 洋子が来てみると、真瀬は不在だった。手持ちぶさたの洋子がクローゼットを開と、そこにたくさんの靴の箱が並んでいる。見ると、様々な女の名前が記してありその一番上のは「洋子」と書いてある、真新しい箱だった。

 真瀬が帰宅すると、彼は洋子を激しく求めた。しかし洋子はぼんやりと、真瀬の心情に冷たい物を感じ始めていた。

 街角で偶然再会する洋子と五十嵐。色々なことを改めて話しているうちに、お互いに共感の気持ちが芽ばえてくる。

 靴が完成し、洋子と真瀬は街に出る。その履き心地の素晴らしさに洋子は驚く。真瀬は時折彼女の後ろへ下がり、自分の靴と脚のコンビネーションがもたらす美しさに、満足げな笑みを漏らす。

 いつかのバーに腰を落ち着けた二人。靴が完成してしまったら、私たちはどうなるの?と尋ねる洋子に、真瀬は笑って答える。「次はブーツを作らないか?それが出来たらミュール、それともサンダルがよいかな?」こんな真瀬に対し洋子は靴ではなく、脚ではなく、本当の自分を見て欲しいと訴える。

 洋子は暫く真瀬と距離を置いてみた。真瀬にとって自分がなんなのか、解らなくなってきた。一方で五十嵐との交際はます親密の度を増している。しかし、真瀬は執拗に洋子に電話を掛けてくる。折れた洋子はもう一度だけ、と考え真瀬の元を訪れた。

 暗い工房に洋子は入る。待っていた真瀬は洋子を抱きしめ、君を理解したい、と詫びる。巧みな愛撫に洋子の肌は紅潮していく。真瀬への気持ちが戻ってきたと思う。その時、真瀬が意外なことを言う。「今日はね、君に友達を紹介しようと思って」見るといつの間にか女が立っている。真っ赤な下着姿の友美は洋子に悪戯っぽく微笑む。「私もはまっちゃったの」真瀬は知美の脚を愛撫し始める。洋子は呪いが説けたかの様に立ち上がると素早く服を着て、工房を走り去る。

 外はいつしか雨になっていた。小走りに深夜の街を行く洋子の頬を濡らすのは、雨だけではないようだ。彼女はふと立ち止まると履いていた靴を脱ぎ、道端に投げ捨てる。そして、素足のまま、夜の街に消えていった。