大淫乱・欲情交尾

2008年公開

◆スタッフ◆

製作:オフィス・バロウズ/提供:Xces Film/脚本:五代響子 1993年『本番実技 裂けちゃう』より/監督:池島ゆたか/撮影:下元哲/照明:隅田浩行/編集:酒井正次/助監督:高田宝重:梶野考/スチール:津田一郎/録音:シネキャビン/現像:東映ラボテック/

◆キャスト◆

コトリ:石原めぐみ/アソビ:林由美香/梓:杉下なおみ/ミドリ:征木愛造/土屋:平賀勘一/飛田:山本竜二/水野:神戸顕一/男B:杉本まこと/真一:柴原光/ミドリの父親:池島ゆたか/大屋:山ノ手ぐり子

◆解説◆

 熟年とは一味違う、若い世代のゲーム感覚のセックスを池島ゆたか監督がリアルに描く超破簾恥作品。

 セックスは世代を越えたボディーランゲージ、老いも若きもスケベ心は同じです。

 あまりの過激体位にギャル達も思わず洩らす……サケちゃう! 

 出演には、顔はロリコンでも裸になればナイスな猥褒ボディーで男を狂わせる石原めぐみと元祖美少女本番の林由美香が、天性の淫乱実技をガンガンと。

 そして、大人のオンナのド助べを役の上ではオカマに徹した杉下なおみが不思議な色気を醸し出してくれます。

 この本番ギャル三人が、組んで最高なエッチを味わせてくれます。お楽しみに!

◆ストーリー◆

 コトリとアソビは地方から家出して来たばかり。新宿に到着し、ストリートパフォーマンスで金を稼ごうとするが、やはり都会の風は冷たく計画通りには行かなかった。名前の通りノリの軽いアソビは、さっそくサラリーマン風の男・土屋に声をかける。土屋は喜び勇んでホテルヘ。二人を相手に3Pする。しかし、意外にも土屋のSEXはしつこく二人ともうんざり。頭に来たアソビは土屋がシャワーを使っているすきにサイフを盗み、コトリを連れてホテルから脱出するのだった。

 缶ビールを飲みながら、二人が道端でボーツと座っていると、奇妙な少年が目に止まる。立ち並ぶ自動販売機の下を覗いたり、返却口に手を入れたりして小銭を探している様子なのだ。アソビが酔った勢いで声をかけた。それが少年・ミドリとの出逢いであった。

 ミドリは仕事もなく金もなかったが、変わっている面白いヤツだった。芝居小屋の2階を間借りし、暮らしている。転がり込んだコトリとアソビは、余りにも殺風景なその部屋の様相にアゼン。しかし、酒もまわり、行く当てもないのでそのまま泊まることになる。さっさと寝てしまうアソビ。が、コトリのほうはミドリが何となく気に入ってしまっていた。そして求められるまま、一応アソビを気にしつつもその晩のうちにSEXしてしまうのだ。

 その後何日かは、3人の暮らしが続いた。3人は名前を教え合う。しかし、この名前 (コトリ、アソビ、ミドリ)は無論のこと偽名で、本当の名前など関係ない……そんな感性は3人共通していた。

 ミドリは、自分も地方から家出して来たこと、都合では別に働かなくても生きて行けるということなどを語り、アソビとコトリに伝授する。コトリはミドリの話にいちいち興味を示すのだが、アソビはそれが面白くない。そんな中、家賃としてプールしていたお金を落としてしまうミドリ。大家が取り立てに来るのを恐れ、3人は外に出る。アソビは「売春」を持ちかけるのだが、ミドリに愛を感じ始めているコトリは決心がつかない。

「あ-あ、もういいわ。アンタたち勝手に野たれ死になさいよ。私は野宿なんてまっぴら!」

 アソビは2人と別れ、ネオン街に消えていく。

「金なんてなくたって平気さ。冬だとちょつと困るけど、今は季節もマシだしな」

 公園の片隅でコトリとミドリは身を寄せ合って夜を過ごす。そして二人とも「このまま2人でいられたらいいな」と思うのだった。何とか金を作って家賃は払ったものの、その後も電気を止められたり、食べるものがなかったりとヒサンな同棲生活は続く。しかし、若い2人はそんな不幸を『ゲーム』にしてしまうところがあった。暗い室内で懐中電灯を使ったオナニーショーをコトリは演じたり、風俗ごっこをしながらSEXを楽しむ二人だった。

 一方その頃、アソビはホテトル嬢になっていた。すっかり垢抜けて客・飛田とSEXをしている。飛田はアソビの体を隅々までいじくり回し「女体実験」のようなことをしたがるバカなヤツだった。心の中ではイヤだと思いながらも、笑顔で対応するアソビは、都会に染まってしまった自分をしみじみと自覚する。そして、コトリのことをなつかしく思い出す。

 コトリのために何かしてやろうと、ミドリはアルバイトを探しに出かける。そこで彼は高校時代の同級生・真一とバッタリ出逢ってしまう。『やばい』と思いながらも立ち話。何とかその場はゴマ化したものの、ミドリのイヤな予感は的中。数日後、コトリがいない留守に突然父親が彼を連れ戻しにやって来たのだった。せめて、コトリに別れを告げたいと思ったが、それも叶わず、ミドリは引きずられるように連れ戻される。部屋も契約解除されてしまった。アソビがたくさん手みやげを持って部屋を訪れた時は、すでにミドリの姿もコトリの姿もなかった。

 一方、コトリも路頭に迷っていた。大家からミドリが親に連れ戻されたことは聞いたものの、そのままおとなしく言いなりになる彼ではない、いつかきっと、私の前に現われてくれる……。コトリはそう信じて都合をさまよい始める。ゆきずりの男とも寝てみた。ミドリと語り合ったような言葉も言ってみた。しかし、ゆきずりの男は「ヤリマン女がなにロマンチストしてんだよ」とせせら笑っただけ。

 落ち込んでいるコトリは、ひとりの美貌の女性・梓と知り合う。そのまま梓の部屋に転がり込んで今度は梓と暮らし始めるコトリ。梓も惚れている男がいた。

「惚れた男がホンモノなら絶対諦められない。それが女ってものよ」励まされるコトリ。しかし、ある夜、コトリは梓にセマられる。「私、レズはダメよ」導かれて触った股間にはペニスがあった。ワケのわからぬまま、それでもコトリは梓とSEXをした。乳房と乳房を擦りあわせ、フェラチオをして……。奇妙な感覚だった。しかし…お互いの寂しさを慰め合えたような気はした。

 そしてある夜、梓の元に待ちに待った男からの電話が来た。

「今から行く。すぐ会って」

 梓とともにコトリも荷物を持って一緒に部屋を出る。ミドリと出逢った思い出の路地裏。コトリは座り込んで、ひとりビールを飲む。と、自動販売機を探るカチャカチヤという音。「チッ!シケてんなぁ。全然入ってないぜ」

 ミドリだった。見つめあう二人。二人の新しい物語がまた始まるようである。