新任女刑務官 禁じられた関係

2012年公開

◆スタッフ◆

製作……………フィルムハウス

提供…………XcesFilm

脚本……………坂本太

1999年『女刑務官美肉狩り』より

監督……………坂本太

撮影……………創優和

照明……………小野弘文

編集……………金子尚樹

録音………………シネキャビン

助監督……………羽生研司

スチール……………松本誠

現像……………東映ラボテック

◆キャスト◆

黒田京香……………牧原美穂

江住サキ……………佐倉萌

篠原怜子……………佐々木基子

緒方道夫……………竹本泰史

金原源一郎……………久須美欽一

三上伸二……………吉田祐健

◆解説◆

役人の職権乱用事件勃発!最近ではあまり珍しくない事件で、アァ…と、こんなルールもどこにいったかと紺色の制服に身を包み、暗い艦の中で刑棒をペニス代りに振りまわし、恨みを晴らす女囚の体はきつく食い込む荒縄で縛り上げ、口に猿轡をはめたっぷりと生き地獄をあじあわせる。そして、恨みを晴らすため、変態刑務官に自分の体をも捧げる。ほくそ笑む顔がいいオンナの代表高島礼子似の主演牧原美穂。均整の取れた豊満ボディーは生ツバもの。さらに、紺色の制服と黒のガーターベルトのミスマッチが男心をくすぐる。

そして、軽快なリズムに乗せて久々の坂本太監督。『女刑務官美肉狩り』と言う少し怪しげな雰囲気をどの様に仕上げてくれたのか楽しみだ。

こんな罪を償うべき役人集団のハレンチ刑務所には絶対お世話になりたくないが、二匹の牝と牡が暗い鉄格子の中で絡む姿はまるで獣のようであり美しい。そして、こんな綺麗な女刑務官さんなら一度ぐらいなら…と、考えてしまうもこの作品の見所。

お見逃しなく!

◆ストーリー◆

『南関東女子刑務所』は、殺人等の凶悪犯のみを収用する施設である。黒田京香は、主任刑務官として『特別棟』の独房を管理している。『特別棟』の独房には、数か月前京香の婚約者であり保護監察官であった緒方道夫を殺した犯人である江住サキが収用されているのだ。

今夜も京香はサキヘの復讐とも言うべき屈辱を与える為にその『特別棟』へ向かっていく。

京香は、サギが緒方を殺したのは『サキの緒方に対する嫉妬』だと信じていた。京香とサキは、高校時代からの同級生で親友であり、それ以上の『特別な関係』だったのだ。京香は、そんなサキとの『特別な関係』に不安を感じその逃げ道を緒方に求めたのだった。

そして、挙式の数日前に緒方はサキに呼び出され殺された。

緒方が殺された事を『サキとの関係』を隠していた自分の責任と感じ、その後悔と怒り、そして未だに心の奥底に残るサキヘの断ち切れぬ気持ちは受刑者として収監されたサキヘと向けられ欲求不満の変態刑務宮三上伸二への餌として与えるという同性愛者のサキに取って屈辱的な行為を続けていた。しかし、サキはそんな京香の凌辱行為を抗いながらも受け入れる事で、京香の側に居れる事に或る種の幸福を感じていた。サキは、今も京香の事を愛し続けているのだ。

サキが、緒方を殺すという凶気に走ったのも実は京香を『守りたい』という真撃な愛情からだったのだ。

保護監察宮という緒方と同じ職業に就いていたサキは、緒方に関する或る秘密を偶然に知ってしまう。その秘密とは、緒方が保護監察官としての役職を利用し仮出所した女子受刑者達に保護観察中の弱みにツケ込みその身体を弄んでいたのだ。その証拠を掴み、京香に知られる事なく緒方を排除しようとしたサキは、逆に緒方に凌辱を受けそれをネタに協力を強要される。更に京香とサキの『関係』に気付いた緒方は刑務官である京香を利用してそのコネクションを固めようとさえ画策していると分かった時、サキは京香を『守る為』に緒方をナイフで刺し殺し、その真実を全て自分の心の奥に隠し殺人者としての汚名を自ら被ったのだ。

そんな或る日、京香は、緒方の上司であった保護監察官の金原源一郎の訪問を受ける。金原の用件は、緒方の在職中の保護監察関係の書類の回収だった。京香は、緒方の遺品を整理する気にもなれず手付かずではあったが、緒方の上司という安心感もあり中身を確認する事なく書類一式を渡してしまう。

だが、金原も緒方と同様保護観察中の篠原怜子と言う人妻を弄び、更に淫らな玩具を手に入れる為に緒方の書類に目を付けたのだ。

そして、その中には、金原を歓喜させる意外なモノが紛れ込んでいた。それは、サキの凌辱写真と京香との『同性愛関係』を暴く興信所の報告書だった。金原は、それを利用し『南関東女子刑務所』からの仮釈放や保護観察の情報を独占しようと或る計画を行動に移す。

そして、京香は金原に呼び出され『スキャンダル』をネタに取引し、更に京香の肉体を凌辱しようとする。抗う京香に金原は、『サキと緒方の事件』の真実を暴露する。余りの驚きに抵抗する力さえ失い金原に弄ばれる京香。

傷ついた心と体を引き摺り京香が戻る場所は、サキだった。真実をサキに問い質し『サキの愛』を知る京香。サキは、傷ついた京香を優しく抱き締める。やがて、互いを癒す様に結ばれる京香とサキ。サキの腕の中、全ては自分が『本当の気持ち』から逃げた事が原因である事を自覚し或る決心をする。京香は、金原を呼び出し『計画』に乗る事を承諾する。勝ち誇った金原の顔が一瞬にして凍り付く。その目の前には刑事。京香は、全てを失う覚悟で警察に通報したのだ。

刑務官としての最後の仕事を遂行する京香。それは、サキの釈放。微笑み合う二人。全てを失った京香に、唯一残されたものは『サキとの愛』なのだ。

二人の唇が重なり合い、そして、歩き始めた